2017年8月の主なニュースより。

1. 楽天が「優良店制度」を開始

 楽天が「優良店制度」を開始したというニュースは大きいと思います。通販新聞 2017/8/10号によると、上位1%を優遇し、マークを表示するとのことです。出店者を厳選する制度は、出店者の質を維持することを狙っているのでしょう。楽天市場では上位ランキングを表彰したり、楽天トラベルでは貢献する企業を優遇する制度がありましたが、楽天市場で優良店を選ぶという手段に出たわけです。
 なお、通販新聞 2017/8/10号の紙媒体の記事では、「同社が認定した店舗(上位1%)の商品については、パソコンから検索すると上位に表示され、」とありましたが、検索結果の順位の優遇の部分はネット上の記事では削除されています。Yahoo!ショッピングの問題もあり、検索で上位にくるかは大きな問題ですので、楽天側からの指摘などがあって削除されたのではないかと思います。

2. 通販市場の伸び率

 先月、通販新聞から、第68回通販・通教売上高ランキング が発表になりました。上位300社で6.5兆円とのこと(通販新聞 2017/8/3号)。
 また、JADMA(日本通信販売協会)から2016 年度通販市場売上高調査の結果も発表されました。通販市場、6.9 兆円に拡大とのこと。
 カウントの仕方が違いますので、経済産業省の調査結果よりも市場の金額は小さいです。伸び率は、両方の調査ともだいたい同じで、通販新聞の調査では6.4%増、JADMAは前年比 6.6%増 となっています。1年前の発表よりも両方とも少し増加率は高くなっています。その点は注目しておくべきでしょう。

3. メルカリ ブランド品特化のアプリ提供開始

 メルカリが、ブランド品特化のアプリを提供開始することが、通販新聞 2017年8月24日号で報道されました。「メルカリ メゾンズ」は商品を撮影し、色やデザイン、状態を入力すると自動で売れやすい価格を査定。査定の根拠は、メルカリ上の販売データや中古品市場のデータをもとにした。AIを導入して撮影した画像から、ブランド名や柄、アイテム名を判別し、商品情報を自動で入力する機能を搭載した。機会学習を使って、出品数の増加とともにブランド品を判別する精度を高めていく。「メルカリ」の姉妹アプリと位置付ける。「メルカリ」のIDを使って利用でき、「メルカリ」へ同時に出品できる。「メルカリ メゾンズ」の決済は「メルカリ」上で行う。ターゲットは35歳以上の女性で、ブランド品の宅配買取などを利用する層を想定する。「メルカリ」の既存顧客に、便利に査定できる機能性を訴求しダウンロードを促す、とのこと。
 コメ兵も、今秋のフリマアプリ参入でEC事業の成長めざすとのこと。ユーザーが購入した商品の真贋をコメ兵が鑑定してから消費者に届ける仕組みのようです。IDOMの中古車フリマでも、IDOMで査定することで支持が広まっているようです。MJ 2017/9/6付より。
 AIを使ったメルカリのアプリがうまくいくかどうか、私はリスクがあると思います。また、想定する利用者層がメルカリユーザ層とは少し異なると思います。ですので、なかなかうまく行かないのではないかと思います。

 

 

成立したビジネス方法特許より

 特許公報発行日が2017年7月に成立したeビジネス関連は333件でした。ざっと見ましたが、この中で特に紹介したほうがいいような特許はありませんでした。ですので、今月は紹介する特許はありません。

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2017年04月04日
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