成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許(FI=G06Q)で、特許公報発行日が2020年12月のものは431件(うち実用新案4件)でした。それらの中から次の4つをご紹介します(ダイレクトリンクを張る関係で前々月に発行された登録特許から選んでいます)。
株式会社マネーフォワード 見守りシステム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム(特許6803430)
2020年12月23日発行。
「対象ユーザの資産の履歴に基づいて、家族などの関係者による見守りを勧めることができる見守りシステム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する」発明。新規性喪失の例外の表示があり、週刊
金融財政事情 2019年6月10日号のフィンテックを活用した認知症世帯のケアなどで発表されている技術に関しての発明のようです。
株式会社大和総研 マッチングシステムおよびプログラム(特許6802334)
2020年12月16日発行。
ビジネスマッチングサービスをするための発明。「ソフトクラスタリングまたはニューラル言語モデルによるトピック推定処理」を行う仕組み。大和総研は、大和証券のビジネスマッチングAIサービスに技術提供していますので、そこで使われていると思われます。
株式会社シーパーツ 中古車部品のオークションシステムとそのプログラム(特許6797444)
2020年12月9日発行。
「本発明におけるオークション・サーバが、種々の商品の組み合わせでなされた値付けのうちで、付け値の合計額が最も高くなるような値付けの組み合わせを選択し、その値付けを行った各買い手を落札者とする。したがって、売り手ユーザは、総売上高の最も高い、すなわち利益を上げられる態様で商品を売ることができる」という発明。シーパーツは、GAPRASという自動車リユース部品専門のオークションサイトを運営していて、そのサイトの出品者向けページに「車両1台から発生する各部品をそれぞれ最高値で入札しているバイヤーへ販売することができますので1台あたりの部品売上金額を最大限得ることができます」とありますので、そのための仕組みのようです。
リデル株式会社 電子商取引システム及びその商品販売方法並びにプログラム(特許6795856)
2020年12月2日発行
リデルは、インフルエンサー&SNSマーケティングの会社。この発明は「インフルエンサーが購入した商品の中から一般購入者に紹介する商品をインフルエンサーに選択させる」仕組みですので、リデルが開設しているFOR SURE(インフルエンサーのSURERISTたちが実際に買った商品をその場で買える)というサイトに関する発明のようです。
その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より
その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。
データ社会推進協議会の設立
dataex.jp設立準備協議会が進めていた組織が、「データ社会推進協議会」という名前の組織になったとのこと。4月から活動するようです。日経クロステックなどで報道されました。
「楽天市場」の取扱高3兆円突破
日経新聞のサイトの2021/1/28のニュースより。出店企業向けのイベントで明らかにした数値。正式には、2月12日の決算説明会で発表されましたが、年間の国内EC全体の流通総額が4.5兆円という数値のほうが強調されています。
NHK「ねほりんぱほりん」(2021/1/13)より「あるこたつ記事ライター」のお話
噂には聞いていました。私のゼミOBでWebライターをしている者もいますので、とても関心があり、この番組を見ました。いい加減に記事を書いているWebライターが少なくないということです。ネットの情報の真偽は見極めなけれはいけない、ということがよく分かりました。おまけもあり。