成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許(FI=G06Q)で、特許公報発行日が2022年1月のものは942件(うち実用新案3件)でした。これまで多い時でも月に600件台でしたので、急に増えた感じです。それらの中から次の4つをご紹介します(前々月に発行された登録特許から選んでいます)。

株式会社オプティム  コンピュータシステム、収穫時期予測方法及びプログラム(特許6999223)

 2022年1月18日発行。
 収穫物の画像から、当該収穫物の状況又は状態を予測。また、農作物周辺における一定期間の環境データ(積算温度、積算日射量、農作物の位置情報のうちの少なくとも一つ)に基づいて、当該収穫物の状況又は状態を予測する、という発明。スマート農業の仕組みのようです。最近では、日経ビジネス2022/1/10号にオプティムのスマート農業に関する記事がありました。

日本特殊陶業株式会社+株式会社ウフル 生産物の管理システム(特許6995802) 

 2022年1月17日発行。
 生産拠点で生産物の生育が適正になされているか否かの判断材料を生産拠点とは異なる拠点で確保することができる生産物管理システムを提供することを目的とする発明。両社は、水産物の「陸上養殖」を始めとした新規事業開発で協業することを発表していますので、その事業に関する発明と思われます。

三井住友カード株式会社 データ処理装置、データ処理方法およびプログラム(特許6997125)

 2022年1月17日発行。
 家族で共通のお財布を設けて家計管理を行うための発明。三井住友カードのかぞくのおさいふに関する発明と思われます。

GMOペイメントゲートウェイ株式会社+株式会社ゼンリンデータコム 情報処理装置、判定方法及びプログラム(特許7012528)

 2022年1月28日発行。
 特許番号が700万台に達しました。この発明は、ユーザの位置情報を信用度の判定に利用するという発明。まだ実際には実施されていないと思いますが、「ユーザの信用度の判定に影響を与える地点一例は、例えば、ギャンブル場のように金銭を多く消費する可能性がある地点、不法行為が行われる疑いのある地点等である。」というような記述があります。そのように監視されたら少し恐いと感じました。

 

その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より

 その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。

電通 2021年 日本の広告費
 2月24日に発表されました。広告費全体としては、「新型コロナウイルス感染症拡大の影響が下半期にかけて緩和したことに加え、社会のデジタル化が進む中、好調なインターネット広告費の成長に支えられ、通年で二桁増の6兆7,998億円(前年比110.4%)」と報じています。インターネット広告媒体費の詳細分析も今月発表されています。ビデオ(動画)広告は前年比132.8%の5,128億円と大きく伸長。成果報酬型広告は少し減少。

2021年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第4回調査結果
 スーパーマーケットはオーケー、コンビニはセコマ(セイコーマート)など、これまでと同じ顔ぶれでしたが、各種専門店のワークマンは初めて選ばれたと思います。また、暗号資産交換業者も対象に加えられていました。

ヤマダとアマゾン協業の必然 海外から見たデジタル戦略
 日経のサイトの「教えて山本さん!」(2022/2/22)より。「アマゾンとしては、動画作品やAlexaのエコシステム、会員制サービス「アマゾンプライム」などを提供して年会費でもうかればいい」と分析。そのため、ハードウェアの製造・販売は日本企業に任せるような戦略を取った、ということのようです。 ヤマダ電機はアマゾンを敵対視していましたが、見事な変わり身の速さですね。


 

 

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