成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許(FI=G06Q)で、特許公報発行日が2022年7月のものは573件(うち実用新案3件)でした。それらの中から次の4つをご紹介します(前々月に発行された登録特許から選んでいます)。
株式会社バニッシュ・スタンダード 販売員評価装置、販売員評価方法および販売員評価用プログラム(特許7097031)
2022年7月7日発行。
バニッシュ・スタンダードの提供するSTAFF START(販売員がネット接客することを支援)のサービスで販売員に付与するインセンティブを算出する仕組み。販売員が売行低迷商品を販売することに対してモチベーションを与えるための仕組みは既に特許6687964で特許取得済。この特許は、ECサイトにおける商品の販売に関する状況だけでなく、実店舗における商品の販売に関する状況も所定のルールに反映し、販売員に付与するインセンティブを算出する仕組みを権利化。
WAmazing株式会社 販売支援装置、販売支援方法、販売支援プログラム、および免税品販売システム(特許7100931)
2022年7月14日発行。
この会社は、訪日外国人旅行者の日本旅行中に使う 「スマホ向けアプリサービス」 を提供。この特許は、この会社が提供している免税EC商品の受け渡し用非対面型ロッカーの仕組みの発明のようです。
リンカーズ株式会社 マッチングシステム、マッチング方法及びプログラム (特許7094515)
2022年7月4日発行。
リンカーズが金融機関向けに提供しているビジネスマッチングシステムLFB( Linkers for BANK )の仕組みに関する発明。「課題の階層データ群の最上位概念を表す課題から最下位概念を表す課題へと課題を順に外部端末の操作で選択」が特徴のようです。
株式会社エアークローゼット 情報処理システム(特許7105347)
2022年7月22日発行。
定額レンタルのサービスにおいて、返却された衣類が賃貸されたものと同一か否かの判定(真贋検品)と、衣類に生じているダメージの種類及び程度を示す情報をダメージ情報として取得(品質検品)する仕組みに関する発明のようです。
その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より
その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。
Amazon、「ルンバ」のアイロボット買収 2300億円で
日経のサイトの記事より(2022/8/5)。なお、この買収に関しては、買収で世界中の家庭の“地図”を手に入れる(Wired)や、プライバシー問題の懸念(日経MJ)というようなことが指摘されています。なお、アマゾンは先月、アイスタイルへ出資して筆頭株主になることも発表しています。
電子商取引に関する市場調査
令和3年の日本国内のBtoC-EC・BtoB-EC・越境ECなどのデータを8月12日に経済産業省が発表しました。このところ毎年発表されているデータです。日本国内のBtoC-EC及びBtoB-EC市場規模は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が強まる前の令和元年における市場規模を超したことが示されています。
Zホールディングス クイックコマースを強化、「ヤフーマート」専門会社設立、専属配達員も
通販新聞 2022年8月25日号より。「Yahoo!マート」の拠点運営などを担う100%子会社、ヤフーマートオペレーションズを新設。商品在庫拠点の一部では拠点内で商品を販売する取り組みを開始、とのこと。ダークストアでの販売というのは興味深いです。