成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許(FI=G06Q)で、特許公報発行日が2023年5月のものは770件(うち実用新案5件)でした。それらの中から次の4つをご紹介します(前々月に発行された登録特許から選んでいます)。

CBcloud株式会社 プログラム、仲介装置及び仲介装置による仲介処理方法(特許7280634)

 2023年5月2日発行。
 運送会社から荷物の運送に係る運賃を提案できる仕組みの発明。役務に対して少なくとも提供者に最低入札価格を提示し、提供者から、最低入札価格以上の入札価格により役務に対する入札の入力を受け付けるという仕組み。PickGoで入札制度を導入というリリースが2021年に出ていますので、その仕組みを特許化したものと思われます。

本田技研工業株式会社 知的財産権の評価システム、知的財産権の評価方法、及び評価用プログラム(特許7270059)

 2023年5月14日発行。
 この特許の「新規性喪失の例外の表示」に、IT Leadersのユーザー事例 知財権利を維持するか否か、その判断をAIに任せられるか?─本田技研工業の挑戦のurlが載っていました。ですので、本田技研か持つ5万件の特許(2019年時点)のポートフォリオの構築・維持の検討のために、AIを活用する仕組みの発明のようです。

アクセンチュア グローバル ソリューションズ リミテッド + 矢崎総業株式会社 + 三井住友海上火災保険株式会社 車両事故予測システム、車両事故予測プログラム、及び、学習済みモデル生成システム(特許7281436)

 2023年5月25日発行。
 適正に事故予測を行うことができる車両事故予測システムに関する発明。この3社によって開発された運送事業者向け安全運転ソリューションTRUE SAFEの仕組みに関する発明と思われます。

株式会社サンカクキカク 返礼装置、返礼方法、およびプログラム(特許7282417)

 2023年5月19日発行。
 同社が展開する「ふるさとズ」という店舗型ふるさと納税に関する発明のようです。特許取得のリリースが出ています。

 

その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より

 その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。

ヤフーのモール、客離れの泥沼、多店舗展開制限も、「優良配送」優遇が裏目か
 通販新聞2023年6月15日号より。Yahoo!ショッピングの流通額が大きく落ち込んでいるという状況についての記事。二桁成長を続けているBtoCネット販売で、このような状況は問題でしょう。他に、Yahoo!ショッピング内にあるZOZO店舗の2023年度の取扱高が前年度比で横ばいになるとの見通しもあり、これも大きな問題といえます。

POSレジ王者、データを攻略 東芝テック
 日経ビジネス 2023年6月19日号より。リテール・ソリューション事業(POSシステムを起点とした小売店や飲食店向けビジネス)で、リカーリング(継続収益)のビジネスモデルを拡大する方針。多くのメーカーがサービス化へ変革しています。

半世紀近い反目に終止符 ヤマト・郵便の協業に「ペリカン便」のトラウマ
 産経新聞のサイト 2023/6/27より。 ヤマト運輸が提供するカタログなどの配送サービス「クロネコDM便」と薄型荷物をポストに届ける「ネコポス」の2つのサービスを、日本郵便が配達するよう協業するというニュース。意外な提携でしたが、2024年問題の深刻さがうかがえます。

 

 

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