成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許/実用新案(FI=G06Q)で、特許公報発行日が2024年3月のものは858件(うち実用新案6件)でした。それらの中から次の4つをご紹介します(前々月に発行された登録特許から選んでいます)。

三菱マテリアル株式会社  取引管理装置、取引管理システム、ユーザ端末、取引管理方法、表示制御方法、およびプログラム(特許7456544)

 2024年3月27日発行。
 「リサイクル原料に係る取引の明確化を図る技術」を提供するための発明。「新規性喪失の例外の表示」があり、同社のオンラインE-Scrap取引システムMEX(メックス)に関する発明のようです。

ファナック株式会社 クラウドシステム(特許7444963)

 2024年3月6日発行。
 クラウド上にツールストアの仕組みなどを構築するための発明。筆頭発明者は元 FIELD推進本部長(現IPA デジタルアーキテクチャ・デザインセンター センター長)。ですので、ファナックを中心とするプラットフォームFIELDシステムに関する発明と思われます。

Supership株式会社+株式会社電通  店舗利用支援装置、店舗利用支援方法及び店舗利用支援プログラム(特許7445270)

 2024年3月7日発行。
 ユーザの来店が検出されると販売促進用コンテンツをユーザ端末に配信する仕組みの発明。電通とSupershipが共同で開発したプロモタグ(店舗に入ってスマホをタッチするとアプリが起動)に関する発明と思われます。

アフラック生命保険株式会社+ゼネラ株式会社 ミラー型表示装置及び情報提供システム(特許7454523)

 2024年3月22日発行。ゼネラと開発したアフラックミラー(リアル店舗に置いてコンテンツを提供する鏡型のIoT機器)に関する発明と思われます。

 

その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より

 その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。

みずほ・三菱UFJ・住友生命ら金融大手が結集、「金融IT検定」を実施へ
 日経FinTechのサイト 2024年4月11日のニュースより。金融IT協会(2024年1月30日に対外的な活動を開始)が実施。「初級」、「上級」、「プロフェッショナル」の3種類を想定。2024年秋からまず初級の試験を実施する予定、とのこと。

V字回復のバーガーキング ファンに物件探してもらう異色マーケ戦略
 日経クロストレンドのサイトの2024年4月11日の記事。 巧みなSNSマーケティングの1つが、「バーガーキングを増やそう」キャンペーン。2月5日スタートの同キャンペーンでは、客自身がバーガーキングの出店先になり得る空き物件を見つけて応募するというもの。カンブリア宮殿 2024/5/23放送でもこの話が出て、空き物件を見つけるためだけでなく、「客が出店してほしい潜在的なエリア」が分かるため有用、ということでした。

ファミマ、デジタルサイネージ設置店舗が1万店に 1週間で6400万人にリーチ可能な広告プラットフォームに
 ITmedia 2024/4/2の記事より。FamilyMartVisionを、POSデータなどによる購買行動の分析や消費者への調査プラットフォームとして活用。メーカーと連携した商品プロモーションにも使っており、設置店舗で接触できる人数は1週間で6400万人にのぼる。直近では、AIカメラによる分析を開始したことで、来店者の属性分析が可能になった、とのこと。リテールメディアとして確立されたということでしょう。今後、どのように活用されるかが興味深いです。

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2020年04月24日
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