成立したeビジネス/デジタルビジネス関連の特許/実用新案(FI=G06Q)で、特許公報発行日が2024年4月のものは857件(うち実用新案2件)でした。それらの中から次の4つをご紹介します(前々月に発行された登録特許から選んでいます)。

株式会社トライアルカンパニー 監視システム(特許7475532)

 2024年4月26日発行。
 過去に商品の登録漏れがあったと判定された利用者が、再度店舗を訪れた際に判定し、店内管理装置に通知する仕組み。セルフレジの店舗での万引き防止のための機能のようです。「新規性喪失の例外の表示」があり、実際に店舗で実施されていたことが示されています。

みずほ銀行 サービス管理システム、サービス管理方法及びサービス管理プログラム(特許7463471)

 2024年4月8日発行。
 複数種類のコインを用いた取引サービスを提供する仕組みの発明。電子地域通貨(高崎市の高崎通貨など)は、みずほ銀行が提供するスマホ決済サービスJ-Coin Payのボーナス機能を利用して交付しているとのことですので、そのような電子地域通貨に関する発明と思われます。「新規性喪失の例外の表示」に高崎市での記者会見で発表されたことが述べられています。

パラマウントベッド株式会社+西日本電信電話株式会社 情報提供装置、作業者端末及びコンピュータープログラム(特許7467392)

 2024年4月15日発行。
 利用者の生体情報の画像と非生体情報の画像とを配置した画面を画像表示する仕組み。睡眠情報などを活用。2021年、パラマウントベッドとNTT西日本が合弁で、睡眠データを活用したオンラインヘルスケアサービスを提供するNTT PARAVITA株式会社を設立していますので、その新会社で活用する仕組みを特許化したと思われます。

日揮グローバル株式会社 プラント資材マッチング装置、及び、プラント資材マッチング方法(特許7467021)

 2024年4月15日発行。プラント事業者が必要とする必要資材に対して、他のプラント事業者が保有する余剰資材をマッチングさせることを可能とする仕組み。ビジネスとして実際に実施されているかは分かりませんが、そのように融通し合う仕組みが望まれているということでしょう。

 

その他、主なeビジネス/デジタルビジネス関連の動向より

 その他、注目すべき情報です。主に先月発表の情報より。

DX銘柄2024などの発表
 「DX銘柄2024」が、経済産業省・東京証券取引所・IPAにより選定され、5月27日に発表されました。その中で「DXグランプリ2024」には、LIXIL、三菱重工業、アシックスが選ばれました。さらに、「DXプラチナ企業2024-2026」には、日立製作所、トプコンが選ばれました。

スバルが新車サブスク インプレッサ月2万8380円から
 日経のサイトの2024年5月16日の記事。 SUBARUは、新車のサブスクリプション(定額課金)サービス「KINTO ONE(SUBARU)」を始めたと発表。サービス提供にあたってはトヨタ自動車グループのKINTOと業務提携し、同社のサブスク用のシステムをスバルが利用、とのこと。

「人格」の異なるAI同士で議論 博報堂などが商品企画で利用開始
 日経コンピュータ 2024/5/2号より。博報堂テクノロジーズは、生成AIがブレーンストーミングするという「マルチエージェントブレストAI」を開発。複数の生成AIでアイデア創出や意思決定を支援できるのか少し疑問ですが、興味深いです。人も加わったほうがいいかもしれません。

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2020年04月24日
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